入門ガイド · 4 分で読めます
インタラクティブストーリーの形式の選び方
Pominis の五つのインタラクティブストーリー形式が、プレイヤーに何を見せ、何が得意なのか。一つの設定を五通りに語って選び方を説明します。

VN Studio でプロジェクトを始めると、開始パラメータで作成形式を選びます。クラシックインタラクティブ、スマホチャットストーリー、ハイブリッドストーリー、ビジュアルプレゼン、テキストストーリーの五つです。この選択で、プレイヤーが何を見るか、どう選択するか、エージェントがプロジェクトのどの部分を作るかが決まります。既定値をそのまま受け入れず、意図して選ぶ価値があります。
比べるために、架空の設定を一つ使います。四十年続いた町のパン屋が店を閉めることになり、店主の娘は一週間のうちに店を継ぐかどうかを決めなければなりません。
クラシックインタラクティブ:シーンと台詞
これがビジュアルノベルの形式です。全画面のシーン画像、キャラクター、テキストボックス、ナレーション、選択肢を、ビジュアルノベルのプレイヤーで表示します。既定の構図は PC 横長です。場所と人物の存在感が大事なときに選びましょう。カウンターの小麦粉、店を売る話を切り出したときの父親の顔、以前より短くなった行列を、プレイヤーに見せるべき物語です。
最も多くの構造を載せられる形式でもあります。選択の積み重ねに意味を持たせたいとき、クラシックの物語では関係性、調査記録、プレイヤー状態、持ち物といったインタラクションの仕組みを使えます。
スマホチャットストーリー:メッセージと沈黙
物語はすべてスマホの画面の中で起こります。連絡先とのチャットスレッド、メッセージ内の写真や動画、入力のリズム、プレイヤーが選んで送る返信。キャラクター日記とソーシャルフィードも加えられます。既定はモバイル縦長です。パン屋の物語なら、プレイヤーは兄、父、買い手とメッセージをやり取りする娘になり、緊張は、誰が返事をするか、どれだけ早いか、何を言わずにおくかから生まれます。
人間関係が私的な会話の中にあるとき、あるいは物語が今まさにプレイヤーに起きていると感じさせたいときに選びましょう。
ハイブリッドストーリー:両方を、ふさわしい場面で
ハイブリッドストーリーは、スマホの会話と映画的なビジュアルノベルのシーンを行き来します。スマホの形式と同じく、既定はモバイル縦長です。パン屋の物語なら、深夜に買い手から届くメッセージで始まり、翌朝、娘が店で父親と向き合う全画面のシーンに切り替わる、という構成が考えられます。それぞれの形式が、もう一方にはできない役割を担うときに使います。スマホは内輪で交わされる言葉のため、シーンは面と向かって起きる出来事のためです。
そのぶん計画が必要です。生成する前に、どの展開をスマホの中に置くかを決めておかないと、切り替えが唐突に感じられます。
ビジュアルプレゼン:案内付きの、多くは一本道の構成
ビジュアルプレゼンは、プロジェクト紹介、解説、広告、脚本の絵コンテのための、簡潔なイラストシーンの連なりです。開始パラメータで選ぶと、コンテンツ規模は「短編」、フロー構成は「単一ルート」に固定され、既定はモバイル縦長になります。パン屋でいえば、娘の葛藤ではなく、お客さんに向けて語るパン屋の歴史や、パン屋を題材にした短編映画の絵コンテになります。
見る人に選ばせるのではなく、見せて説明することが目的のときに選びましょう。
テキストストーリー:一ページずつ読む文章
テキストストーリーは、文章で書くインタラクティブ小説です。読者はシーンごとに一ページを読み、物語の分かれ目で選びます。リーダーは夜の読書モードで開き、文字サイズも変えられます。シーンに画像、音楽、動きは要りません。文章が仕上がると、エージェントがいくつかの大事な場面に挿絵を付けることを提案し、クレジットを使う前に確認します。絵が一枚もないまま公開することもできます。
パン屋でいえば、娘自身の語りで描く一週間になります。朝五時のオーブンの匂い、夕食の席で父親が口にしないこと、そして書類に署名するかしないかを決める最後のページ。文章が物語を支え、読者が店の様子を想像して楽しめるときに選びましょう。
すばやく決める方法
- プレイヤーが場所と人物を見る必要がある:クラシックインタラクティブ。
- 物語の大半が登場人物どうしの私的なメッセージ:スマホチャットストーリー。
- どちらも大事で、それぞれに決まった出番がある:ハイブリッドストーリー。
- 選択のある物語ではなく、提案、解説、絵コンテ:ビジュアルプレゼン。
- 文章が物語を担い、絵はなくてもよい:テキストストーリー。
設定は後からエージェントに頼んで変えることもでき、更新された開始パラメータが確認用に表示されます。ただし、下書きができてから形式を変えると多くの素材を作り直すことになるので、早めに決めましょう。迷ったら設定を一文で書き、いちばん大事な選択がどこで起きるかを考えてみてください。会話の中か、部屋の中か、それともどこにもないのか。



